本番で披露したことのある曲をもう一度弾いてみることのメリット【本番を利用する】

ピアノ

小さい頃はピアノの発表会は年に1〜2回だったので、発表会というものがとても特別なものであり、発表会用の曲が与えられて発表会に向けてたくさん練習をしていることがありました。

大人になってからは好きなタイミングで好きなだけピアノの発表会に出れるという、いわば選ぶ権利を得たことから違うピアノ先生が主催する発表会で同じ曲を本番で弾くということもしばしばあります。

今回は本番で披露したことのある曲をもう一度本番で引いてみることのメリットについて記事にしてみます。

発表会で演奏する目的は何か?

皆さんはピアノの発表会で演奏する目的はありますか?

もしかするとピアノの先生に出てみなさいと言われるからという意見が大多数かもしれません。(全員が先生に出なさいと言われていたら前提が覆ってしまいそうですが…笑)

また、人によっては「自分の演奏を他人に聴いてもらいたい」、「いい楽器で弾いてみたい」、「いつもと違う大きな会場で弾いてみたい」などといった理由があるのではないでしょうか。

それ以外にも「発表会を機会に新しい曲を譜読みしたい」という人もいるかもしれません。

発表会は新しい曲を譜読みするためには非常に良い機会ですし、私も新しい曲を読むために発表会に挑戦するということがしばしばあります。

発表会で一度披露したことのある曲をもう一度弾くメリット

過去の発表会で一度弾いたことがある曲を発表すると以下のようなメリットが考えられます。

  • 前の本番で弾いた時の経験が活かせる
  • 違う楽器や違うホールで弾くことで新しい響きを体験できる
  • 譜読みを改めてしなくて良い

以前本番で弾いた時の経験が活かせる

一度本番を体験している曲は本番で成功した部分や上手くいかなかった部分など自分なりに覚えている経験が多いと思います。

例えて言うなら、学校のテストでも再テストとなって同じテストを何度も受けていれば自然と点数が上がっていくと言うのと同じことだと思います。

もちろん、再テストを受けたことがない人も多いと思いますが、再テストで同じような問題が出れば、なぜ間違えたのかちゃんと対策を練っていれば点数が上がることはあっても下がることはないです…笑

ピアノの場合は本番で同じ曲を弾くのであれば出題される問題は同じなので、ちゃんと対策を練っていれば前よりも上手く弾けるはずです。

本番が「うまくいった場合」でも「うまくいかなかったの場合」でもその理由をちゃんと理解した上でうまくいった本番の弾き方はどうだったかを覚えておき、自分なりのうまくいく本番の演奏方法を自分で見つけることができれば本番で安定した演奏をすることが可能となります。

違う楽器や違うホールで弾くことで新しい響きを体験できる

習っている先生によって毎回同じホールと同じ楽器で本番を迎えるということももちろんありますが、色々なピアノの発表会に出ると毎回違う楽器や違う会場で本番を迎えることがあります。

これは非常に贅沢な体験だと思いますが、同じ曲を違う会場や違うピアノで弾くと本来はペダルを踏むべきところを踏まない方が綺麗に聴こえる部分や低音が鳴りすぎてメロディが聴こえなくなってしまう部分など、環境によって本番に気をつけるべき様々な違いがあることが分かります。

私は会場やピアノによって演奏を変える必要があるということを考えたことがなかったのですが、いざ弾いてみると、対策を練ったのにうまく弾けた本番よりもイマイチという演奏になってしまったこともあるので、会場や楽器によって変わる響きを利用して演奏できることは重要と感じました。

発表会のための譜読みをしなくて良い

これは私が単に譜読みを面倒に思ってしまうことが原因だと思いますが、新たにじっくり譜読みをしなくてもある程度弾ける状態であるため、曲の詳細な部分についてじっくり練った表現を考えることができます。

もちろん、期間が空きすぎて高校生の時に一生懸命譜読みをした曲を数年以上ぶりに弾こうとした時に全然弾けなくなっているものもありますが、それでも一から譜読みをするよりもかなり表現に時間を割くことができるようになります。

レパートリーが増えないことや技術が偏ってしまうなどの問題もありますが、本番に慣れて本番で聴いている人に満足してもらえる演奏をするという点では一から譜読みしていっぱいいっぱいで出る本番よりも得られるものが多いのではないでしょうか。

ピアニストはコンサートでは同じ曲を何度も演奏している!

有名なピアニストのコンサートや若手の期待の星と呼ばれる演奏家のコンサートに行くと毎回プログラムが全く違うという人は結構珍しいのではないでしょうか。

もちろんコンサートにもコンセプトがあるので、コンセプトにあった曲を弾くというピアニストが多いと思いますが、1年間から数年間は同じ曲を弾き続けるというピアニストも多いようです。

ピアニストもたくさんのレパートリーがあるため、たくさん弾ける曲の一部を披露しているにすぎないと思いますが、ピアニストも何度も同じ曲を違う会場や違うピアノで弾くことでその会場やピアノの反応に合わせた演奏をしている人も多いと思います。

ピアノを趣味で弾いているアマチュアのピアノ弾きにはなかなか色々な本番の会場で演奏するという機会はないかもしれませんが、そうした機会を得られたときにプロのピアニストのように同じ曲を演奏してみると、演奏中の気持ちの余裕や過去の経験が生きてくるので演奏中に自分が何を考えているのか、お客さんの反応はどうかなど一回の本番ではなかなか考えることができない経験をしながら演奏をすることができると思います。

つまり、このように本番の中で自分を客観視しながらピアノを弾く機会は、自分の今まで触れたことがない世界に触れることができるようになり、自分が悩んでいた部分がはっきりして一気に上達するという可能性も秘めています

まとめ

今回は一度本番で披露したことのある曲をもう一度弾くことの意義について記事にしました。

大切な1回の本番で同じ曲を本番で弾いてみるということはやったことがない人にとってはかなり挑戦的なことかもしれません。

本番で弾けることの喜びを感じつつ、聴いてくれたお客さんの一人でもいいので「良かったよ」とか「聴かせてくれてありがとう」などと言ってもらえると、自分だけでは感じることができない喜びを感じることができますので、同じ曲を何度か本番で弾いてみること、オススメです!

ゆきふり

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