鍵盤と鍵盤の距離知っていますか?【手の形を覚えると上達が早くなります!】

ピアノ

鍵盤の距離を知っていますか?今回対象としているのは鍵盤の大きさが何mmかという数値としての距離という話と一オクターブや3度,6度の幅を手で覚えるという感覚的な話があります。

鍵盤の距離(白鍵と黒鍵の大きさと距離)

鍵盤の大きさを測ったことがある人はどのくらいいらっしゃいますか。ピアノの鍵盤も幅の狭いものがありますが,私の持っているピアノの鍵盤の幅を測ってみたところ以下の通りでした。

  • 白鍵:約23mm
  • 黒鍵:約11mm
  • 一オクターブ:約165mm

メーカーなどによって鍵盤の幅について多少誤差があるとは思いますので,大体の幅だと考えていただければと思います。ピアノは舞台にあるピアノであっても,家庭用のピアノや市販の電子ピアノなどであってもこれらの幅は変わらず,自分がピアノのどの位置に座ったとしてもこれらの幅は変わりません。つまり,ピアノを弾くときに,これらのピアノの鍵盤の幅が身体に染み込んでいれば,ピアノを弾くときに確実に鍵盤を押さえられるようになるため,上達が早くなりますし,ミスタッチも減ります。

感覚的な鍵盤の距離感

実際の鍵盤の大きさや幅が分かったとしても,ピアノを弾くときには鍵盤の大きさをいちいち気にして練習をすることはないと思います。そのため,鍵盤の距離感を身体にインプットすることが重要になります。

隣の鍵盤との距離感

次に感覚的な鍵盤の距離感について考えてみます。初めてピアノを弾く人は右手と左手を「ドレミファソ」のような白鍵5つに並べておくということからスタートすることが多いと思います。つまり,隣の鍵盤の幅についてはピアノを始めた段階で皆さんは既に感覚として覚えていることになります。

3度から5度の距離感(基本ポジション)

ピアノを弾くときに多く出てくる3度から5度の距離感も基本のポジションから簡単に分かります。

  • 3度:1と3の指,2と4の指又は3と5の指
  • 4度:1と4の指又は2と5の指
  • 5度:1と5の指

ピアノを弾くときに出てくる基本の幅のうち5度までは基本的な指使いでカバーすることができます。ここで難しくなるのは,例えば3度の幅を必ずしも1と3の指で弾かないということです。曲によっては「ド」「ミ」と連続で弾くときに1と2の指で弾いたり,4と5の指で弾くことも多くあります。ピアノを練習していくにつれて,これらの幅は自然と身についている人が多いかもしれません。ピアノを弾くときに上達が早くなるためには,これらの頻出の鍵盤の幅が手にインプットすることが重要となります。

6度や1オクターブ(8度)などの距離感

ピアノを弾くと和音や跳躍では6度や1オクターブが良く出てくると思います。6度は5度+1度なので感覚としてすぐ捉えられる人が多いと思います。また,1オクターブはよく使うため,パッと取れる人が多いのではないでしょうか。特に1オクターブは手の小さい人はいっぱいに手を開くとちょうどという人もいると思います。和音やメロディでよく出てくるので押さえやすいかもしれません。多くの曲では6度や1オクターブは1の指と5の指で弾くことが多いので,これらを外すという確率は3度や4度といった幅に比べて少ないかもしれません。

よく出る鍵盤の幅とミスタッチが起きやすい鍵盤の幅は?

これらの幅を考えると,3度や4度を基本的な指で押さえない場合にミスタッチが出やすいのではないかということが分かります。実際には3度や4度を弾いた後に2度(隣の鍵盤)を弾くなどの組み合わせが出てくることも多いです。実際には細かい動きで指を1から5まで連続して使うという形ではないものもありますので,一概にこれだけが原因とは言い切れないですが,ミスタッチが出やすい部分を分析すると「3度を4と5の指で弾く時」など自分の中でパターンが見つかるかもしれません。

手の形を覚える

ハノンやリトル・ピシュナを指の練習として使っている人も多いと思いますが,それ以上に大事なこととしてこうした手の形を覚えるということが重要となります。もちろん,様々な指の動きのパターンを体得するということも重要ですが,それと同時に様々な手の形を覚えるということも意識するポイントです。例えば,ハノンの一番最初の「ドミファソラソファミ…」は一音ずつずれるものの,手の形はずっと同じものを使っていきます。「ドレミファソ」の基本ポジションから少しずれただけでも弾けなくなってしまうという人もいらっしゃるかもしれませんが,鍵盤を意識せずに手の形(指の幅)を適切にコントロールするということも考えてみると良いかもしれません。ハノンやリトル・ピシュナでは動きは複雑なものもありますが,基本的には同じ音形で手の形を1音ずつ(あるいは半音ずつ)ずらしていくパターンとなっています。こういった練習で基本の手の形を覚えるということがとても重要です。

黒鍵も同様に幅を意識する

最初は白鍵だけで考えますが,黒鍵は白鍵よりも幅が狭いため,より精密な手の幅のコントロールが必要になります。例えば,ハノンの練習でも調号を変えて弾くような練習をしていくとこれらの幅に対する感覚も良く身につきます。あるいは,リトル・ピシュナでは全部の調を使った練習がありますので,自然と黒鍵と白鍵の幅に対する感覚を身につけることができると思います。手の形を効率よく身につけるためには,練習のレベルを基本的な部分にまで落とし込むと良いと思います。

まとめ

今回は鍵盤の距離ということをテーマに手の形や鍵盤の幅を覚えるということの大切さについて記事にしてみました。初見が得意な人やピアノが上手い人ほど鍵盤の幅に対する感覚がしっかり身についている人が多いと思います。身につけるためには多くの練習が必要になりますが,まずは考えるだけでも大丈夫です。意識をしたことがない人は少し考えてみるだけで大きな一歩になると思います!

ゆきふり

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