腱を伸ばすだけで指が動くようになります【指の柔軟性と演奏技術】

ピアノ

ピアニストの手は指の腱が柔軟だという話を聞いたことがありますが,皆さんは腱の柔軟性を考えたことはありますか。今までやったことない人は少しストレッチをしてみるだけで指が自由に動くようになるかもしれません。

まずは腱を伸ばしてみましょう

とりあえず,まずは腱を伸ばしてみましょう。やり方はとても簡単です。右手で左手の指を持って自分の指の手を握る方向と反対の方向に指を伸ばしたまま倒します。あるところまで曲げると引っ張られる感覚があると思いますので,適当なところで止めます。くれぐれも無理はしないでください。そして,この腱を30秒ほど伸ばすという動きを全ての指でやってみてください。その後にピアノに向かって,いつも弾いている曲やハノンを弾いてみると,何か感覚の違いに気づくのではないでしょうか。人によっては指が動くようになったという人もいるかもしれませんし,違和感しかないという人もいるかもしれません。まずはこうした微妙な感覚の違いを感じてみてください。

指の腱が伸びると得られるメリット

指の腱を伸ばすと指が伸びるようになります。例えば,腱を30秒伸ばした後で左右の指の長さを比べてみると,伸ばした方の指が少し長くなっているのではないでしょうか。指と指の間隔を自在に操って演奏するピアノの演奏の中で,指が開くことは演奏に必要な要素のひとつです。また,指の柔軟性が増し,可動域も大きくなるので,腱のストレッチを適度に行っておくと曲を弾くうえで様々な場面で役に立ちます。もちろんやりすぎは禁物です。手をケガしてしまっては元も子もありませんので,それだけはくれぐれもご注意ください。

感覚の違いを感じる

腱を伸ばした時に,感覚の変化を感じない人もいるかもしれませんが,もし,何か感覚の違いを感じることができた人はそれを大切にしてほしいと思います。日々練習をしているとき,目に見えた上達を感じることは多い方が良いと思います。ただ,なかなか上手くならなかったり,同じ場所から抜け出せなかったりする場合はすごく辛いと思います。今回の腱を伸ばすということで演奏の感覚の違いを感じ取れた人は,意識すればそういった練習で身につく感覚の違いを感じ取れる人でもあります。今回の腱を伸ばすというストレッチは普段はあまり行うことがない動作かもしれませんので,劇的に感覚が変わったという人もいるかもしれません。抽象的な表現ではありますが,そうした感覚の違いが演奏に現れる効果をぜひ感じてほしいと思います。一方,あまり感覚の変化を感じなかった人はの柔軟性が十分にある人ですので,心配する必要は全くありません。

まとめ

今回は指の柔軟性を身につける一つのストレッチとして腱を伸ばすということを紹介しました。最初の頃は45度も上がらない人でもこのストレッチとピアノを弾き続けているうちにでは90度以上まで上がるような柔軟性が身についた人もいます。ピアノを弾くときは手を握る方向の動作が多くなりますが,幅広い演奏技術に応用することができる指の柔軟性を身につけるために,反対側へ曲げるというストレッチは効果的です。私も日々,色々な感覚の変化を感じつつ,楽しんでピアノを弾けたらと思います。

ゆきふり

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