モチベーションを維持するために【開始と継続のモチベーション】

上達の考え方

モチベーションを維持するための要素

モチベーションが続かず長続きしないという経験を持っている方は多いのではないでしょうか。
私も仕事やピアノに限らず何となくやる気が出ずモチベーションが上がらないと思うことがあります。
私はモチベーションには2種類あると思っています。

1つは物事を開始するときのモチベーション,2つ目は物事を継続するためのモチベーションです。
今回はモチベーションを維持するために開始モチベーションと持続モチベーションについて記事にしてみます。

その1:物事を開始するときのモチベーション

まずは1つ目のモチベーションである物事を開始するときのモチベーション(開始モチベーション)です。
これは,些細なきっかけで新しいことを始めようとしたときに発生するモチベーションでかなり自然発生的に出てくるものです。
例えば,新しい文房具を買ったら頑張ろうと思うモチベーションや中学校や高校,大学に入学したら新しい生活を頑張ろうと思う時のモチベーションもこれに当たると思います。
こうした開始モチベーションはあるきっかけがあって自分の中から湧いてくるものなのでとても強く芯のあるモチベーションです。
そのため,このモチベーションが働いているうちは新しいことをやるための本を購入したり,実際に体験したりという行動に直結することが多いと思います。
多くの人は自分の中にある「何かをやってみたい」とか「できるようになりたい」と思う気持ちがあると思いますが,新しいことでこの気持ちをつき動かすものがこのモチベーションに含まれると考えられます。

その2:物事を継続するためのモチベーション

2つ目のモチベーションは物事を継続するためのモチベーション(持続モチベーション)です。
先ほどの開始モチベーションとは違い長く継続するためのモチベーションです。
この持続モチベーションを保つことは「三日坊主」のような言葉に代表されるように,あまり得意ではないという人が多いかもしれません。
やる気がでないときは何も考えずやってみるということが大切ともよく言われますが,嫌々やり始めるあまり気分が良くないですし,例えば,大学受験のための勉強など長期的に長くモチベーションを維持するという点においては,毎日強制的に机に座って勉強を始めるより,自分の中から出てくる「やってみたい」「できるようになりたい」という自分の内側から出てくる芯のあるモチベーションを持って勉強をした方が効果も高くなると思います。

この持続モチベーションを常に高い状態で維持できることが本当に好きなことでそうしたことに取り組むととても大きな成果を出すことができると思います。
しかし,自分のやりたいこととやらなければならないことが一致しない場合,楽しく取り組む上では工夫してこの持続モチベーションを高い状態にコントロールする必要があります。

持続モチベーションを維持するためには?

では,この物事を継続するための持続モチベーションを維持するためにはどのようにすればよいでしょうか。
何かに取り掛かるまでに時間がかかってしまうという人も多いので,多くの場合は手を動かすということがモチベーションを生み出すことの一つの方法と考えられますが,私は以下のようなことが大切だと思っています。

  • 小さな成功体験を感じる
  • 同じ目標に対して頑張っている人の話を聞く

小さな成功体験を感じる

友達や両親などから些細なことで褒められたり,自分の思う通りにできたりするととても幸福感は高いのではないでしょうか。
ここで大切なのは「小さな」成功体験です。
テストで満点を取るというような体験もモチベーションに対してはとても大切なのですが,ここで考えているのはもっと簡単なところの「今日やろうとしていたことが午前中に終わった」とか「朝早く起きるという目標が1週間続いた」といった些細なものです。
例えば,ピアノで言えば「1小節ミスタッチがなく弾けた」とか「少し早く弾けるようになった」とか「譜読みが終わった」などが該当するかと思います。
この小さな成功体験を自分の中で「成功した」と感じることが大切で他人にとっては常識的に出来ていることや低いレベルでの話であっても全く構いません。
自分の中でできるようになったと感じることはとても大切で,このできるようになる楽しさを常に感じることができれば自然と「次はあれができるようになりたい」と思って新たなトライをしたいと思う自分の内側から出てくるモチベーションが湧いてきます。

同じ目標に対して頑張っている人の話を聞く

ひとりで努力し続けるということは時としてとても辛く孤独に感じることがあります。
私はわりとひとりで黙々と何かをするということも好きなのですが,もちろん近い価値観を持った方々をワイワイ楽しく何かをするということも好きです。
モチベーションを維持するためには同じ目標に向かって頑張っている人の話を聞くということは一つの鍵だと思っています。
今頑張っている人の話を聞くということでも構いませんし,ある程度先をいく先輩などからのアドバイスも自分のモチベーションの強い刺激になります。
話を聞くというだけでなく,ピアノであれば実演してもらうというのも良いと思います。

同じ目標に向かうライバルというイメージではありますが,ライバルというと競い合うというイメージが強すぎるかもしれません。
競い合うという方法でも構いませんが,競うと誰かが勝って誰かが負けるという図式になってしまって誰かが損をした気持ちになってしまうという意味もあるので,私としては競争というよりは情報交換のようなイメージの方が持続的にモチベーションを維持できるのではないかと考えています。

例えば,大学受験勉強のモチベーションの維持をどうするか

大学受験勉強は多くの人が通らなければならない関門として,高校の3年間あるいは最近は小学校から始まっていると言われるほど過酷な競争の中を勝ち抜かなければなりません。
始めから勉強が好きという人は全く問題ないのですが,あまり好きではないけど受験しないといけないという義務感から勉強をしているという人も多いと思います。
今回の持続モチベーションについてこの大学受験を例に取って考えてみます。

モチベーションの維持にあまり良くない目標設定

  • 目標を決めずに漠然ととにかく終わらせる,合格するということだけを目標にする
  • テストで80点や100点を取るといった具体的な点数を評価軸にする
  • 順位を目標にする

ここでは3つの例を挙げていますが,目標が漠然としすぎるものは何をやればいいのか分からなくなるのでモチベーションがなかなか上がりません。
そのため,目標には具体的な数値を上げると何をすればよいか明確になります。
しかし,テストの点数は具体的な目標であるものの,その時に出題された問題によって変わりますし点数に達しなかった場合はモチベーションが一気に下がってしまう危険性があります。

順位を目標にした場合,これも目標は具体的ではありますが,周りの状況によって変わるだけでなく勝ち負けがポイントになってしまうので最終的な自分の成長にはあまりつながりにくいと思います。
大学受験は最終的には勝ち負けという側面もありますが,どんな状況でも自分の実力を出すということを考えるとまずは自分のことに集中するということが良さそうです。

モチベーションの維持に良さそうな例

  • 小さな目標を立てて毎日達成するようにする
  • 無理な目標を立てない
  • 他人の考え方を聞く

あまり良くない例の反対のことがモチベーションの維持に良さそうということが分かると思いますが,具体的には毎日達成できるような小さな目標を立てるということです。
これは非常に小さな目標で必ず達成できる目標にする必要があります。
例えば,〇日間に××ページまで問題集を進めるというとき,自分で思っているよりもかなり多くのページ数が進むと考えてしまいがちですが,1時間で5ページというような目標を立てると問題や内容が難しくなった時に同じペースで進まなくなるということが考慮されていないため,どんどんペースが落ちてしまいます。
つまり,目標を立てるときは自分の思っているよりもかなり低めの無理のない目標として,何度も達成することで成功体験をたくさん味わうようにすると良さそうです。
3点目に書いた他人の考え方を聞くというのは,順位というよりどういう思考プロセスで問題を解いたかということを共有することです。
私が高校生の時はなかなか恥ずかしくて解答用紙を他の人と見せ合うということはできなかったのですが,問題を解いたときの思考プロセスを聞くとかなり勉強になったという経験がありました。
自分よりも勉強ができる人がどうやって解いたかという根拠を聞くと自分にはなかったものを知ることができるのでかなり勉強にもなるだけでなく,こうすれば自分もできるようになるのではないかという形を知ることができます。

まとめ

今回は2種類のモチベーションを解説するとともに,モチベーションを維持するための方法について考えてみました。
持続モチベーションを維持することができると,勉強やピアノに限らず自分の目標達成には大きく近づくと思います。
達成可能な小さな目標を立てそれをクリアしていく楽しさを覚えつつどんどん自分の目標が達成できるように成長したいですね。

この記事が皆さんの役に立てば嬉しいです。

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