ピアノを弾くときの手や指の疲労【肉体的な疲労に注目】

ピアノ

こんにちはゆきふりです
音の細かい曲を弾いたり,普段使わない手の使い方をして長い時間練習をすると,精神的に疲れるだけでなく肉体的にも疲労します。
何度練習しても上手くいかない難しいパッセージ、それは疲労のせいかもしれません。今回はピアノを弾いているときの疲労感について記事にしてみます。

ピアノを弾いて指や腕に疲労を感じますか?

重いものを運んだり,走ったり,ジムで筋トレをしたりするなど色々なことで肉体的な疲労は感じると思いますが,ピアノを弾いているとあまりこうした肉体的な疲労に気づかないという人も多いです。
ゆっくりとした曲を弾いているとあまり気づきませんが,ピシュナやリトルピシュナ,ハノンといった基礎教材や幻想即興曲やショパンのエチュードなどの音の細かい曲などを演奏すると,気づかないうちにかなり腕や指の筋力は消耗していきます。
昔は脱力ができていないだけと思っていましたが,これはどうやらそうではなく,筋力を使って疲労していることも原因のようです。

例えば、久しぶりにショパンのエチュードを弾くと弾き終わる頃にはいつも使わない筋肉が消耗して指が動かなくなったり、英雄ポロネーズのような何度の高い技術が次々に出てくる大曲を弾くと指だけでなく腕などにも疲労を感じたりすると思います。(もちろん精神的な脳の疲れも含まれます)

休憩して時間を空けると弾けるようになる

難しいパッセージを練習していて、ゆっくり弾けるようになっていざテンポを上げて練習すると「だんだん下手になっているのではないか」と感じることはありませんか。
私は昔から「何度弾いても上手くならない」と言って,一度そのパッセージの練習を中断して、他の練習をした後や次の日に思い出したように弾いてみると案外すんなりと弾けるようになっていることがありました。

「時間を空けてみると弾けるようになる」ということには色々なメカニズムが関係していると思いますが、その一つの理由に「疲れが取れて指が動きやすくなった」ということが考えられます。

例えば、バドミントンやテニス、バスケットボール、サッカー,陸上の中長距離などの様々なスポーツでは試合の序盤から全力を出して終盤まで同じパフォーマンスを維持することは難しいと思います。
息が上がるだけでなく「もうこれ以上動かせない」という感覚も感じるかもしれません。
もっと身近なところで言うと家やジムで運動や筋トレをしているとだんだん動きが鈍くなって、最初と同じ強度や速さでの運動をずっと続けることは難しくなります。

疲労することで最初と同じだけの運動能力を保てないのはスポーツでもそうですが,ピアノでも同様だと思います。

上達する上で疲労は感じるべき?【上達のステップで体感すること】

多くのスポーツでは上達するために筋力トレーニングをして身体を作ると思います。
これと同じく,ピアノを演奏する上でも筋力トレーニングはあった方が早く上達できると思います。
ピアノにおける筋力トレーニングに相当するものは、ハノンやピシュナなどの基礎練習やツェルニーやクラーマー=ビューロー,モシュコフスキーやショパンのエチュードなどの曲を利用した練習があげられます。

これらの練習(特に,ハノンなどの基礎練習)は得てして目的意識がなくなり,つまらなく感じてしまう人もいるかもしれませんが,スポーツでいう「身体づくり」や「筋トレ」と思うと少し意識が変わるかもしれません。

私は基礎練習としてはピシュナやリトルピシュナが好きですが、これらの練習をしてみると指の筋肉が筋肉痛になるような「指が運動をしている」という感覚を味わうことができます。
つまり,ピアノでも「筋トレ」をしてはっきり筋トレの効果が出ていると感じることができます
演奏が良くなるためには「総合的な音楽力の向上」が必須だと思いますが、こうした筋力トレーニングのような基礎練習は表現の幅を広げるための技術が身につくため上達の近道になると思います。

基礎練習の教材については「基礎練習について(指のトレーニング)」も参考にしていただけると嬉しいです。
また,ピシュナやリトルピシュナについては「リトル・ピシュナの劇的な効果」も参考になると思いますので参考にしていただければと思います。

注意!!手を痛めないように

今回の記事で最も伝えたいことの一つに「手を痛めないようにする」ということがあります。
私はピシュナを初めて弾いた時には、いい練習(手や指に効く練習)と思うとともに「やり過ぎたら手が痛くなるのでは?」とも感じました。

オリンピックではテーピングをしたり,ギブスをして出場している人もいたりケガを押して出場する選手もたくさんいらっしゃいましたが,趣味でピアノを弾く人は「ケガをしないこと」がまず大切だと思います。
ケガというと大げさかもしれませんが「手を動かして痛いと感じる」という感覚は曲を練習する上で支障になるだけでなく,酷くなると治るまで数ヶ月かかってしまうこともあるかもしれません。
長くピアノを楽しんで続けていくためには「手に感じる違和感」を覚えたらピアノを休むことも必要だと思いますので,やりすぎは注意してほしいと思います。

まとめ

今回はピアノを演奏しているときの肉体的な疲労に注目して記事にしてみました。
上手くなるための「ピアノを弾くための身体づくり」として基礎練習による筋力トレーニングは非常に重要だと思います。
ただ,練習し続けると指を痛めてしまうことがあります。
特に、指を痛めてしまうとその後、長い間ピアノを弾けなくなるだけでなく、日常生活に支障が出る場合もありますので,練習も大切ですが,自分の手は練習よりももっと大切にしましょう。

この記事が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
ゆきふり

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