音が何秒間聞こえるか【まず耳を鍛えることの大切さ】

ピアノ

耳を鍛える方法を紹介

ヘッドフォンやイヤホンをして音楽を聴いたり,スピーカーから鳴ってくる音楽を聴いたりするという中で「小さい音」にどれくらい神経を集中できるでしょうか。

大きい音に慣れてしまって音をちゃんと聞けていないという人も多いかもしれません。

今回はピアノを弾くや音楽を楽しむ全ての人におすすめしたい耳を鍛える方法を紹介するとともに耳を鍛えることの大切さについて記事にします。

音が何秒聴こえるかゲーム

このゲームは電子ピアノよりもグランドピアノやアップライトピアノの方がおすすめです。

また,2人以上でやってみるとより真剣に聴く力が育つのでおすすめします。(ピアノを定期的に習っている人は先生とやってみるとよいかもしれません)

手順は以下の通りです。

  1. ピアノの前に座って好きな音を1音選択します。
  2. 好きな音量でその音を1度だけ弾きます。このとき携帯などのストップウォッチを持っていたら音がなった瞬間でそのストップウォッチを押します。
  3. 音が消えたタイミングでストップウォッチを止めます。
  4. 何秒間鳴っていたか確認します。

このゲームはピアノの先生と生徒でやってみると,歴然とした差が出るかもしれません。

また,ピアノの音は耳を澄ませるとかなり長く音が鳴っていることに気づくかもしれません。

このゲームをやったことがない人は始めのうちは短い時間しか聴こえないものの,何回か挑戦していくうちに本当に小さな音になったときでも「まだ鳴っている」と気づけるようになります。
それが音の響きであり「ピアノの音を集中して聴く」ということに繋がります。

普段は大きい音に集中してしまうのですが,こうした小さな音にどれだけ気づいて気配りができるかが繊細な演奏にしっかり繋がります。
細部までこだわった工芸品が素晴らしいのと同様に,自分の中で細部までこだわった演奏はきっと素晴らしいものになると思います。

他の楽器の音が聴こえるかゲーム

2つ目のゲームはオーケストラや弦楽合奏,吹奏楽など多数の楽器が入っている曲で挑戦するものです。
手順は以下の通りです。

  1. オーケストラや弦楽合奏,吹奏楽等の曲から好きな曲を選択する。
  2. メロディ以外のパートでどんな動きをしているのか聴きとる。

オーケストラや弦楽合奏,吹奏楽としていますが,言ってしまえば曲のジャンルは何でも良いです。
自分がよく聴く歌でも良いのでメロディ以外の動きがどうなっているか聴いてみるというゲームです。

答え合わせが難しいのでオーケストラや弦楽合奏,吹奏楽などがおすすめですが,普段よく聴いている曲でもメロディ以外の音を追えていないことも多いかもしれません。
例えば,オーケストラではバイオリンとフルートが一緒に弾いているときにバイオリンの音が耳に入ってフルートの音が聴き取れていなかったり,1stバイオリンと2ndバイオリンがオクターブで演奏しているときに,オクターブ下の音が聴き取れていなかったりします。

これは意識しても始めのうちは認識できず聴こえないという人も多いのですが,何回も聴いていくうちに聴こえるようになります。

例えば以下の動画で試してみていただければと思います。

スコア付きで比較的わかりやすいと思いますが,全部のパートが一緒に弾いているときにViolaやContrabass,2nd バイオリンを聴き分けることができるでしょうか。

これらができるようになると?

英語も自分の思った発音ではない英語は理解できないのと同様に,自分の頭の中にない音は理解することができません。

認識できることを増やすというのは以下の動画が参考になるかもしれません。

とても有名な動画ですが,中央のシルエットが右回転しているか左回転しているか聞いてみるとどちらも半々な答えが得られます。
これは視覚の問題を扱ったものですが,こうした認識できる幅を増やすことは曲を弾いていく上では重要な要素となりえます。

自分の中の音を認識することができるチャンネルを増やすことができると,今まで以上に色彩豊かな音楽を認識することができるようになり,さらに自分の演奏の幅を広げることにもつながります。

音の聞き分けができる人は「センス」の一言で片付けられることも多いですが,上の動画も回転方向を意識すれば誰でもどちらの回転方向も認識することができると思いますので,同じように身に着けることができるものだと思います。

認識や認知のあいまいさについては以下の記事も読んでいただけると嬉しいです。

まとめ

今回は耳を鍛えるために2つのゲームを紹介しました。

ほんの些細なことではありますが,いい演奏をしていく上で必要となる「耳」を手に入れることができると演奏が大きく変わります。

ピアノを弾く上ではまず鍵盤を打鍵するというところからスタートしてしまいますが,それと並行する形でピアノを演奏するために必要となる他の技術もしっかり鍛えていくことが大切です。

この記事が少しでも皆さんの役に立てば嬉しいです。

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