ピアノを弾くとき，鍵盤には指先が当たります。
そのときにカチカチと音がなってしまう人だけでなく，普段から爪が長い人は指先で鍵盤をタッチできていないことがあり，鋭いタッチをしにくくなるので要注意です。
以前，爪切りについては記事にしていますので，興味のある人はぜひ見ていただければと思います。
爪が長いとどうなる？
ピアノを弾くときに爪が長いと以下のようなことが不自由になってしまいます。
- タッチのバリエーションが減ってしまう
- 黒鍵のタッチの安定性が下がってしまう
- 弾くときにカチカチと雑音が出てしまう
タッチのバリエーションが減ってしまう
ピアノを弾くときに爪が長いと指先が鍵盤に当たらなくなり，鍵盤を押すときに手が平らになります。
ゆったりした曲や柔らかい音を出すときにはこうした手をを平らにした形でのタッチが必要になることがありますが，一方で，細かい動きや鋭い音を出すときには手が平らのままだと鍵盤に力が伝わりにくくなります。
鍵盤に効率よく力を伝えるためには，指先の骨が鍵盤に対して垂直になるように打鍵できると良いのですが，爪が長いと指先で鍵盤をタッチするということがかなり難しくなります。
手を平らにした柔らかい音を出すためのタッチをする場合は爪が短くてもできるので，あえて爪を長くしている必要はなく，ピアノを弾くうえでは爪は短い方が良さそうです。
黒鍵のタッチの安定性が下がってしまう
ピアノには白鍵と黒鍵がありますが，黒鍵を弾くとき鍵盤から指がはみ出してしまう場合があるとおもいます。
私は小さい時に黒鍵は指の腹や指の脇で弾いてしまうことがありましたが，指先で弾けていないと音のコントロールができないうえ，指先でがっちりと鍵盤を押せていなかったので，黒鍵を弾くときにミスタッチがかなり多くなります。
手先で何か細かい作業をするとき，多くの人は指の腹で作業をするのではなく，コントロールのしやすい指先で作業をすると思いますが，ピアノを弾くときも同じで「できるだけコントロールしやすい部分を使って弾く」ということが大切だと思います。
弾くときにカチカチと雑音が出てしまう
ピアノを弾くときには演奏以外の雑音はできるだけない方が良いと思いますが，ピアノを弾いていると自然と出てしまう雑音としては代表的に以下のものがあります。
- 鍵盤に指(爪)が当たった時の雑音
- 鍵盤を一番下に下ろした時に出る雑音
- ペダルを使った時に発生する雑音
親指はかなり難しいかもしれませんが，爪が長いと，この中の「鍵盤に指(爪)が当たった時の雑音」が出やすくなります。
このカチャカチャとなるような雑音は演奏時にかなり気になるものとなってしまいますので，ピアノを弾くときにはこうした雑音ができるだけでないようにするのが良さそうです。
ちなみに，「鍵盤を一番下に下ろした時の雑音」というものにピンと来ないかもしれませんが，電子ピアノを音を消して弾いているときのドコドコした音やパソコンのキーボードを打つときに聞こえるような音をイメージしてもらえればと思います。
実際には打鍵してピアノから出てくる音が大きいのであまり気にならないのかもしれませんが，ピアノにはつきものの雑音の一つです。
ただ，この「鍵盤を一番下に下ろした時の雑音」はコントロールするのはすごく難しいので，制御ができる鍵盤に指（爪）が当たるときの雑音を減らすのが大切だと思います。
ピアノを弾く直前に爪を切っても良いのか
小さい頃，私の周りには「ピアノを弾く直前に爪を切ると普段のタッチと変わってしまうから切ってはいけない」というアドバイスをくださった人がいました。
私の結論としては「レッスンが近いから爪を切らない」とか，「本番が明日だから爪は切らない」というようなことはあまり考える必要はないと思っています。
普段からタッチのコントロールができる人はピアノを弾く直前に爪を切ってもあまり影響はないと思いますし，爪がない方が指先まできちんと使えます。
また，爪を切って指が数ミリグラム軽くなったから動きが大きく変わるというようなことはほとんどないと思います。
ピアノを弾くうえでは爪の長さは短い方が良いので，週に１回くらい爪のメンテナンスをするとか，ピアノを弾いていて気になった時に切ることを習慣にしている人であれば，いつ切るかというタイミングはそれほど気にする必要はないと思います。
まとめ
今回はピアノを弾くときのタッチのコントロールのために「爪」をテーマに記事にしてみました。
今回は爪を切るということをテーマとしましたが，爪を切るだけでなく爪をぴかぴかにするなど，もっともっとピアノを弾くうえで大切な手をいたわってあげられればとも思いました。
ゆきふり
