日本語で文章を書く基本を考えてみる【修飾語を工夫してシンプルに分かりやすい構造へ】

雑記

ゆきふりです。
ブログ記事も100記事を超えるようになり、少しは文章を書くことに慣れてきました。
まだまだ発展途上ではありますが、記事を書いていく中で「誤解のなく伝わる文章を書く技術」が非常に大切だと感じています。
今回は自分が感じている文章の書き方について、まず修飾語に注目して記事にしてみます。
※個人的な分析や考えも含まれていますので、参考程度に見ていただければ幸いです。

英語から自然な日本語の文章を考えてみる

英語は語順が重要な言葉ですが、日本語は語順よりも「てにをは」が重要になるので、ここではまず英語の文章をベースに考えていきます。
まず、以下の英語の文章について考えてみます。

英語:I went to the library yesterday.

それほど難しくない英語なので英語が苦手な人でも意味は分かるかと思いますが、日本語として意味が伝わるための語順をどうするのが良いか考えてみます。

  • 私は 昨日 図書館に 行った。
  • 昨日 私は 図書館に 行った。
  • 私は 図書館に 昨日 行った。

どれでも意味はなんとなく通じるのではないかと思います。
この中で意味がスッと入ってくるのは1つ目か2つ目ではないかと思います。
日常会話では「私は図書館に昨日行ったよ」のような使い方をすることもあるので、3つ目も会話では使われることがあるかなと感じています。
英語では基本的には1つだけであるのに対して日本語では語順を変えても「てにをは」に相当する部分があれば意味は伝わりますし、内容はほとんど変わりません。

意味がスッと入る2つの文章のうち、1番目の文章は「主語が最初に来ること」、2番目の文章は「時間の修飾語が最初に来ること」が大きな違いです。
英語で場所と時間の語順を並べるときは基本的に「場所が先、時間が後」となります。
ポイントとして「主語は早めに出した方がいい」「時間の修飾語は全体にかかる位置に置くようにする」の2点です。
誤解のない文章にするためには、どうやら日本語でも文章全体の「時」を修飾する場合は文章の骨格となる主語と述語で括られる部分の外側に置いた方が読みやすそうです。

さらに修飾語が多くなるとどうなるか

形容詞的な修飾語が3つある場合を考えてみる

修飾語がたくさんある場合について考えてみます。
先ほどと同様に英語の文章から考えてみます。
英語:I went to an old and big library with many books yesterday.

次に、日本語の例をいくつか考えてみます。
ここでは、修飾語に相当するもの「old, big, with many books」の位置を組み替えてチェックしてみます。
確率・組み合わせが好きな人はすぐに分かると思いますが、ここでは3!(3の階乗)で6通り考えられます。

  • 昨日 私は 蔵書が多い 大きな 古い 図書館に 行った。
  • 昨日 私は 蔵書が多い 古い 大きな 図書館に 行った。
  • 昨日 私は 古い 蔵書が多い 大きな 図書館に 行った。
  • 昨日 私は 古い 大きな 蔵書が多い 図書館に 行った。
  • 昨日 私は 大きな 蔵書が多い 古い 図書館に 行った。
  • 昨日 私は 大きな 古い 蔵書が多い 図書館に 行った。

どれも意味は分かるものの日本語として自然に感じるものではないかもしれません。
これらの文章を少し組み替えてみると「昨日私は古く大きな蔵書の多い図書館へ行った」や「昨日私は蔵書が多い古くて大きな図書館へ行った」と日本語として自然な文章になると感じています。

修飾語を並べる順番は短い方からが良さそう

上の例では修飾語が多いので、名詞をどのように修飾するか整理する必要があります。
一般には「短い修飾語から順番に並べる」と意味が通りやすくなるようです。
そのため、先ほどの「古く、大きな、蔵書の多い」と並べたものは比較的自然に感じたものと思います。
それだけでなく「蔵書が多い」と「古くて大きな」という3つあった修飾語を2つにまとめた上で「短い修飾語から順番に並べて名詞を修飾する」という方法もあります。

一方、日本語の文章は修飾語の位置で多少意味が変わることにも注意が必要です。
例えば、箇条書きの3番目や5番目の文章は「【古い蔵書】が多い」、4番目の文章は「【大きな蔵書】の多い」と捉えることもできる文章になってしまいます。
日本語で文章を書くとき、使う単語によっては修飾語が予期せぬ単語を修飾してしまうので、英語で想定している文章の意味とは異なったものになります。
※もちろん「大きな蔵書」という日本語は不自然なので大きなは自然に図書館にかかるのでここでは問題になりません。「古い蔵書」という日本語は自然なので、誤解が生まれやすい文章になっていると思います。

日本語には語順があまり重要視されないという話を何度か聞いたことがありますが、正しく自分の言いたいことを伝えるためには、修飾語の位置を適切に配置するということは非常に重要だと感じています。
語順だけでなく、こうした文章を書くという技術を高めるための一歩として以下の本がおすすめです。

少し文章が古くて難しく感じる人もいるかもしれませんが,斜め読みでも悪い文章では「何が足りてないのか」「何が悪さをして文章の意味が取りづらいのか」ということを知ることができます。
この本には文章を誤解なく相手に伝えるためのヒントが多く掲載されており、自分の中で内容を咀嚼することができればグンと文章力が上がるのではないかと思っています。

まとめ

今回は修飾語に着目して分かりやすく文章を書くための技術を考えてみました。
多くの文章力の本が掲載されています。文章力の中では「文章を短くする」「主語と述語を明確にする」といったテクニックを記載しているものもありますが、実際に「修飾語の位置」を分析している本はあまり多くないようです。
文章を誤解なく伝えるために引き続きブログを書きながら、どういう書き方をすれば皆さんに誤解なく読んでいただけるか考えながら文章を書き、また、文章を書くプロセスを通して文章力をさらに向上できればと思っています。

この記事が皆さまの何かに少しでも役立てば嬉しいです。
ゆきふり

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