モンサルヴァーチェ:イヴェットのためのソナチネ
(Update 2022/01/10)
今回は中級者以上におすすめな曲としてモンサルバーチェのイヴェットのためのソナチネを紹介します。モンサルバーチェという作曲家を聴いたことがない人も多いかもしれませんが,この曲の第3楽章は誰もが聴いたことのある曲が出てきます。
イヴェットのためのソナチネ
作曲者はモンサルバーチェ
作曲者のモンサルバーチェは1912年生まれで2002年までご存命だったスペインの作曲家です。初めて聞いた作曲家という人もいらっしゃると思いますが,ヴァイオリンと作曲を専門的に学んでいたため,ピアノとヴァイオリンのための作品が多くあります。また,室内楽曲や管弦楽,歌曲や映画音楽に至るまで様々な曲を作曲されています。
「イヴェットのためのソナチネ」はどんな曲か?
この曲はモンサルバーチェの娘のイヴェットが10歳の誕生日に作曲されたと言われています。曲のタイトルにもある「イヴェットのためのソナチネ」ということで娘にも弾いてほしいと思って作られたのかもしれません。
この曲はソナチネということもあり三楽章構成の曲となっています。
弾いてみた印象としては10歳が弾くには手の大きさの問題もあって結構難しいかなと思いました。イヴェットちゃんが弾く前提ではないのかもしれません。ただ,とても楽しんで弾ける曲だと思います。
この曲は現代的な響きが含まれていたり,ジャズの響きが含まれていたりと様々な作曲技法が使われているため,バロック,古典,ロマン派というジャンルだけではない独特な部分が多くあります。
個人的にはファイナルファンタジーに出てくるんじゃないかという音楽にも感じました。私はファイナルファンタジーの音楽も大好きで以前こちらで少し記事にしているので興味のある人はみていただければと思います。
特におすすめは第3楽章!
今回この曲を紹介してみたいと思ったのは第3楽章にあります。
聞いていただいた方が早いかもしれませんが,きらきら星が随所に出てきます!
娘のイヴェットちゃんの小学校できらきら星が流行っていたことが理由だとも言われています。
曲の中では2回ほどきらきら星が出てきますが,この現代的なきらきら星がなんともカッコ良い響きで登場します。
他の楽章も簡単に説明すると,第1楽章は異世界のような響きがあります。第2楽章では独特な重い響きが印象的で,第3楽章の曲の最後でも同じテーマが出てくるのが大変魅力的です。
全楽章通して演奏すると第3楽章では第1楽章と第2楽章のテーマが少しずつ登場してくることが分かります。
そのため,第3楽章を一番おすすめしていますが,全楽章を通して弾いて見てから改めて3楽章を練習してみると色々な発見をすることができます。
曲の難易度は?
現代的な曲ということもあり,響きに慣れていない人は譜読みに時間がかかってしまうかもしれませんが,中級者以上の人であればそれほど技術的には難しいところはないと思います。
第3楽章についてみると,前半では両手でメロディを弾いたり,グリッサンドが登場したりします。曲の後半では左手の跳躍が多くなり少し難しい部分もありますが,ショパンのワルツを何曲か演奏できるよという人であれば,動きを覚えてしまえばそれほど難しくはないレベルだと思います。
もちろん,ショパンのエチュードを何曲も弾けるという人はすぐに弾けてしまうと思います。
ジャンルが全然違いますので単純に比べるのは適切ではないですが,指の細かい動きや滑らかに弾くために緻密な技術が必要となるモーツァルトのきらきら星変奏曲よりは技術的には難しくないのではないかと感じます。
演奏動画の紹介
最近は多くの人が演奏するようになりましたので,色々演奏動画がアップロードされています。YouTubeの演奏動画を紹介します。
イヴェットのためのソナチネ全楽章
イヴェットのためのソナチネ第3楽章
楽譜はこちら
楽譜はなかなか入手が難しいですが,Amazonなどで取り扱いがあります。
聴いてみるとかなり難しく感じますが,弾いてみると弾いている本人もとても楽しめる曲です。
現代的な響きの中にも壮大な盛り上がりのある曲ですのでぜひチャレンジしていただきたいと思います。
まとめ
今回はモンサルバーチェ作曲の「イヴェットのためのソナチネ」について記事にしてみました。
色々なジャンルの曲に挑戦したいと思う人や「きらきら星」が好きな人など弾いてほしいなと思います。発表会でも非常に聴き映えすると思いますし,弾いている本人も楽しめる曲なのでぜひチャレンジしてほしい曲です。
この記事が皆さんの役に立てば嬉しいです。