お正月で実家にいる間,小さい頃にレッスンのため,発表会のため,コンクールのために演奏していた曲がどこまで弾けるのか試してみたくなり,片っ端から弾いてみました。
こうしたチャレンジをしたことがある人もたくさんいらっしゃると思いますが,私なりに感じたことを記事にしてみました。
レッスンで習っていた曲
ピアノのレッスンで習っていた時,レッスンで先生に曲を見ていただくたびに先生から楽譜の端に日付を書いていただいていました。
その日付を見るとレッスンで習っていた曲で1回で合格をいただいた曲は少なく,ほとんどの曲が2回以上で合格をもらっていました。長いものでは合格までに8回日付が記載されているものもありました。
1週間に1回のペースでレッスンを受けていたので2ヶ月以上もかかっていたというのは練習をサボっていたのかもしれません。
曲によっては日付が2ヶ月くらい飛んでいるものもあったので,8回以上レッスンを受けたのに合格にならなかった曲もあったかもしれません。(努力不足が否めません。。。)
私の努力不足とレッスンの進度の関係もあり,当時習っていた全部で10巻以上あるピアノ教本も全部の教本に到達したものの,教本の中の全曲をこなしたのは1〜2巻で基本的には飛ばし飛ばしで先生に課題として出された曲を演奏していました。
当時習っていた曲を改めて弾いてみるとレッスンで取り上げられた曲はそれなりに覚えており,弾いたことがある曲のほとんどは後半の難しい曲集(上級の教本の曲集)でもミスタッチはあるものの止まらずに演奏できるくらいには覚えていました。
もちろん,こんな曲弾いた記憶がないという印象が薄い曲もありましたし,インベンションなど今でもそれなりに弾く曲も含まれていました。
曲数を見てみるとさすがに6年間1週間に1回レッスンに通っていただけあって,ピアノを本格的に演奏する人と比べてはかなり少ないと思いますが,それでも,それなりな曲数はこなしてきたということが分かりました。
発表会やコンクールで演奏していた曲
コンクールにはほとんど出たことがないですが発表会には何度も出ていたので、レッスンとは別に練習した曲も全部で10曲以上ありました。
ショパンのポロネーズやワルツ、ノクターンなど,全体的にはショパンの曲が多く,中には小学生でよく弾いたなと思うような曲もありました。
その中の1曲がメンデルスゾーンの無言歌集「民謡」Op. 53 -5です。とてもかっこいい曲なのですが,小学生の手の大きさで弾ける曲ではない曲でした。
(曲がとても盛り上がる1:50〜左手のオクターブの演奏が続きます。)
他にも当時の自分の実力以上の曲もたくさんあり、メンデルスゾーンの「民謡」をはじめ,手が小さかった当時どうやって弾いていたのか疑問に思うくらいの曲もありました。
弾いてきた曲以外の気になったこととしては発表会用の曲はほとんどが楽譜を自分で持っておらず、先生からコピーしていただいた楽譜を使っていました。
楽譜は出版社によって楽譜の書き方も違いますし,今の自分だったら楽譜を選んで買うと思いますが,楽譜を持っていなかったのは両親が音楽にあまり詳しくなかったのと当時の私も楽譜にこだわりがなかったこと,近くに楽譜を売っている楽器屋さんや本屋さんがなかったことが理由かなと思います。
持ち運びはとても便利だったので,小学校低学年のころは教本の後ろのページにのりで貼り付けている曲もありました。
どういう練習をしていたのか?(当時を振り返る)
小学生の当時は自分で考えて練習をするということができていなかったので,どのような練習をすれば良いのかわからず,先生に言われた通りの練習をしていました。
言われた通りの練習では指導者が考えているレベルを超えることができないため,自分でもっと考えて練習ができればもっとピアノの技術が向上していたかもしれないと思います。
自分で考える以外に当時の自分ができていればよかったなと思ったのは以下の3点です。
- 一度合格をもらった曲を時々振り返る
- ゆっくりなテンポから練習する
- レッスンまでに曲を仕上げる
一度合格をもらった曲を時々振り返る
レッスンで習った曲の多くは振り返ることもなく,本当に気に入った曲以外は弾きっぱなしにしてしまっていました。
テストで自分が間違えた問題を何度も解き直して解けるようにすることと同じように,合格をもらっていても自分ができていないことはしっかり身に付くまで何度も繰り返すような練習をできていればよかったと感じました。
そこまで細かいことを考えることができなくても自分の演奏できる曲のレパートリーをどんどん増やすという考え方を持っていればよかったかなと思いました。
ゆっくりなテンポから練習する
レッスンの教本に書いてある曲はレッスンの教本と一緒にCDが渡されて,曲を聴いて覚えた上で弾いていたことが多かったです。
その影響もあって,曲は「CDのテンポで弾く」という先入観があり,ゆっくりしたテンポから練習することはほとんどなく,大抵は片手ずつCDのテンポに合わせて練習したものを両手で合わせてつっかえないようになるまで何度も練習をしていました。
地道な練習を嫌っていたのもありますが,弾けるテンポから徐々に速くしていく方が身に付く技術も着実なものになりますし,誤魔化した演奏をしないようになることから今振り返るととても必要な練習だったかなと思います。
また,個人的には耳から覚えるという練習が多かったので楽譜を見て曲を弾くという技術も合わせて身につけたかったと思いました。
レッスンまでに曲を仕上げる
最もできていればよかったと思ったのが「レッスンまでに曲を仕上げる」ということです。
大抵の曲が2回以上かかっていたことから,曲が仕上がっていない状態でレッスンに行っていたのかなと思います。
レッスンで習いたいことは練習の仕方を教えてもらったり曲を上手く演奏するための技術を教えてもらうことだと思います。
当時の自分は「新しい技術などを吸収すること」ではなく「レッスンに行くこと」が目的となっていたようでした。
もちろん,課題として与えられる曲が徐々に長く難しくなっていくことやレッスンがマンネリ化して毎回同じことしか言われないということ,ピアノ以外に行なっていたさまざまなことでなかなか手が回らなかったということもあったのかもしれませんが,それでもレッスンの時に安定したクオリティで演奏して先生に見ていただくということはレッスンを受ける上では最低限持っておきたかった意識だと思いました。(それが当時の自分のレベルではできなかったものだと思いますが。。。)
ピアノレッスンを効果の高いものにするために
当時を振り返ると自分のレッスンに対してとても勿体ない考え方をしていたと感じます。
効果の高い練習を続けていくために,レッスンを効果的に使う必要があると思いました。
過去にピアノのレッスンについてはいくつか記事にしていますので,興味のある人はこれらの記事も参考にしていただければと思います。
小さい頃に弾いていたピアノ曲を弾いてみると,当時の感情や色々な思い出もフラッシュバックしてくるのでこのお正月で取り組んでみて色々な発見がありました。
長い間,ピアノから離れているという人も最近は新しい曲しか弾いていないという人もたまには小さい頃に習っていた曲を思い出して弾くのはいかがでしょうか。
まとめ
今回は小学生の頃に演奏していた曲を弾いてみて当時の曲をどのくらい覚えているのか,どのような練習をしておくべきだったかということを振り返ってみました。
結局は「今,自分が成長できるか」ということが大切であるため,小さい頃にそれなりに時間をかけて練習をしてきた内容を振り返って効果の高い練習につなげることができればと思っています。
その上で当時の思い出に浸るということも贅沢な時間の使い方だと思いました。
今なら当時たくさん指導を受けていた内容がよく分かるかもしれませんし,今なら弾けるという自信も芽生えるかもしれません!
この記事が皆さんに役立てば嬉しいです。
(少し難しいですが,個人的には無言歌集おすすめです!)