黒鍵(黒い鍵盤)を弾くときに意識すること【打鍵の位置や指のつき方】

ピアノ

黒鍵は白鍵と違って鍵盤が出っ張っていることから手の形をあまり意識しなくても弾くことができます。しかし,黒鍵を弾くときのタッチの意識を少し変えると,ミスタッチが減るだけでなく,白鍵のタッチの仕方も変わります。

今回はそんな黒鍵のタッチについて記事にしてみます。(ショパンの黒鍵についての記事はこちらも見ていただければと思います。)

白鍵を弾くときとどう違うか(白鍵と黒鍵でタッチは変わる?)

黒鍵を弾くときの手の形を考えるにあたって、まず「中指のタッチ」を考えてみます。
多くの人は白鍵と黒鍵を弾くときの「中指のタッチ」はあまり変わらないのではないかと思います。
では他の指はどうでしょうか。

人差し指や薬指で第一関節が逆方向に曲がってしまうかもしれませんし,特に,親指や小指は白鍵を弾くときと全然違う形で弾いてしまっているかもしれません。

黒鍵と白鍵では位置が違いますが,タッチの方法が変わってしまうと別々の技術を身につける必要があるだけでなく,白鍵と黒鍵が順番に出てくるときは弾き方が細かく変わってしまい技術的にすごく難しくなってしまうので同じテクニックの中で弾き分けることが理想的です。

黒鍵を弾くときの親指と小指について

黒鍵を弾くときには親指を小指が特にポイントになると思います。初心者では黒鍵を親指や小指で弾くとき,鍵盤からはみ出たまま弾いてしまうという人は結構多いようです。この原因には以下のものがあると思います。

  • 黒鍵は指がはみ出てもミスタッチにはならない
  • オクターブの演奏で出てくる時の名残り

黒鍵は指がはみ出てもミスタッチにならない

白鍵では指をはみ出して弾くと隣の鍵盤を弾いてしまいますが,黒鍵では指がはみ出てもミスタッチにはなりません。ピアノはまずは音を間違えずに弾くということから指が鍵盤に当たればOKとする考え方もありますが,最終的には音をコントロールする必要があります。

指がはみ出ないように練習するのは初めのうちはミスタッチを誘発する原因になるため,あまり練習が楽しくないと感じるかもしれませんが,身に着けられると安定して黒鍵を打鍵できるようになります。

親指と小指だけでなく,白鍵を弾くときと指が当たる位置が全然違う人はまず白鍵と同じ角度で黒鍵も弾くということに注意するだけで手の形や弾き方が弾きやすくなるという人も増えると思います。

オクターブの演奏で出てくるときの名残り

ピアノを始めてハ長調以外の曲を弾くようになると,黒い鍵盤を弾く機会が徐々に増えてきます。しかし,黒い鍵盤を弾くときに多くの場合は「人差し指・中指・薬指」を使うことが多く,「親指と小指」が出てくるのはそれよりも少ないかと思います。

また,黒鍵を「親指と小指」で弾くのは主にオクターブの演奏だと思います。オクターブの演奏では,手を目いっぱい伸ばすこともあり,黒鍵では鍵盤の真ん中に当たらなくても音が鳴らせてしまうので,初心者のうちほど黒鍵の真ん中に指先を当てるということを意識して行うことが重要になります。

特に,気づいていないうちに指先が当たっていないだけでなく,指の側面や第一関節で弾いてしまっているという人も見たことがありますが,ミスタッチがないから良いわけではなく,最終的には音をコントロールすることであれば,よりコントロールがしやすい指先を使うということが非常に大切だと思います。

黒鍵のタッチの練習方法

黒鍵のタッチを集中的に練習する方法としては「ハノンを半音上げて弾く」ことが有効です。
この練習では親指や小指にも頻繁に黒鍵が出てくるようになるだけでなく,ほとんどが黒鍵になるので手の位置がハ長調で練習するときとは違い,黒鍵も白鍵も弾けるような位置で弾くようにもなります。

また,当ブログで何度か紹介していますが,リトルピシュナやピシュナもとても効果があります。個人的には「リトルピシュナ」がおすすめです。
さらにいうと、全部の調の「スケール・カデンツ・アルペジオ」の練習も有効です。(基礎練習についてはこちらも参考になると思います!)

黒鍵のエチュードとすぐに曲を弾きたいという人もいらっしゃるかと思いますが,わざわざ曲で練習する必要はないと思います。(もちろん,曲の中で練習をするということはとても重要なのですが,まずは基本を身につけるという意味で「ハノン」を紹介しています。)

ちなみに,ツェルニー100番では比較的に簡単な曲であるけれどほとんどが黒鍵で弾くような曲もありますので,譜読みの練習にもなります。曲の練習をしながら黒鍵の弾き方を見直したいという人にはツェルニー100番がおすすめです。

ツェルニー100番については過去に記事にしておりますので,興味がある人はこちらからみていただければと思います。

まとめ

今回は黒鍵(黒い鍵盤)に意識したいことについて記事にしました。

黒い鍵盤と白い鍵盤で弾き方を変えたり,コントロールが難しい状態で色々な曲を弾いていくと最終的に到達できる技術レベルが頭打ちになってしまうことが考えられます。

最近では,YouTubeなどで色々な演奏動画が見やすくなっています。華麗に演奏している人の動画も参考にしつつ,自分の演奏を見直せればと思います。
この記事が皆さんの役に立てば嬉しいです。

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