レッスンに通うと自分が今まで気にしたことがなかった様々なことを教えていただくことができます。一方で,レッスンが辛かったりピアノが好きになれず,ピアノを辞めてしまった人もいると思います。
今回は私がこれまでピアノのレッスンで困った(モチベーションに影響が出た)経験を記事にしてみます。
ピアノを習っている人や過去に習っていたの中で「分かる!」と感じていただける人もいらっしゃれば嬉しいです。
ピアノのレッスンで困った経験4選
練習が間に合わない
週に1回以上のピアノのレッスンに通っている多くの人ではこの経験があるのではないでしょうか。
レッスンで先生が「次回までに譜読みしてきて」という課題を与えられたときに,その設定された課題が自分のレベルに合わないということはしばしばあります。
先生によっては20小節まで弾けるようになってという具体的な練習の指示を出してくださったり,模範演奏を一度してくれたり,難しい動きの部分の練習方法について教えてくださったりする先生もいらっしゃるかもしれません。
残念ながら私の習っていた先生は,カリキュラムに沿って曲を渡すだけでした。
もっと言うと先生が自分のレッスンしやすい曲を選んでいたようでしたので,今思えば少し残念だなと感じることもあります。
とりあえず曲を弾いてきてと言われると具体的に求められるレベルが分からないため,全部弾けるようにならないといけないと思って,新しく与えられた曲の譜読みの練習に終始してしまい,他の曲のレベルも十分に向上しないまま次のレッスンを迎えるというパターンが何度かありました。
初見が得意な人やピアノを弾くことに十分に時間を取れる人であれば十分にこなせるかもしれません。
私はほとんど練習できていない(止まりながら最後までなんとかたどり着く)ということもあり,モチベーションもどんどん下がっていった記憶があります。
弾けない生徒のレッスンは先生もとても退屈だと思いますので,レッスンの日の一部の時間がお互いにもったいない時間になってしまっていたことには強く反省しています。。
練習方法が分からない
レッスンで困ることとして曲は与えられたものの練習方法が分からないという経験はないでしょうか。
例えば,跳躍が多い曲で跳躍をどうやって弾くか教えてもらったことがない人や考えたことがない人にとって,跳躍が多い曲が与えられたら覚えるまで何回も繰り返すという体育会系の練習をすることになるかもしれません。
私は譜読みは一通り終わったあとで,合格をもらうために目をつぶって弾けるまで何回も繰り返すという機械的な練習をしていた記憶があります。
(跳躍については以下の記事で解説しているので参考にしていただければ幸いです)
本来は細かい技術を身につけるために合理的な弾き方や練習方法があるはずです。
先生は当然知っているのかもしれませんが,レッスンを習っている生徒の側では演奏の引き出しが先生よりも少ないことから,何度も繰り返し練習する中できっかけに気づけた人だけが先に進めるという状態だったと思います。
弾けるようになるまでかなり時間がかかりなかなか合格できないという曲も多かったです。
ここでは左手を大きく,右手を小さくというような部分的かつ具体的な指示に対応して次のレッスンまで練習するというだけでなく,練習全体に関わる部分についてのヒントが分からないまま進めるというのは単に練習時間もかかりますし,少し大変だったなと思います。
曲が進まない
ピアノを習ってモチベーションが最も上がりやすいことは「レッスンで合格をもらう」ということではないでしょうか。
しかし,合格をもらうためには
- 譜読みを終わらせる
- 止まらないで弾けるようになる
- 先生の指示通りに弾けるようになる
という段階があり,私は短くても2週間,長くて3か月以上合格をもらうまで時間がかかってしまった経験があります。
曲が進まないのは自分が弾けておらず,演奏のクオリティが低いままレッスンを受けているのが原因なので,自分の努力不足という点も十分にあると思います。
右も左も分からないままレッスンを受けている人は上達のためには先生の言ったことは絶対になってしまうので,先生の与えられた課題以外にも上達する方法を考えるべきだよ,ということは当時の自分には言ってあげたかったです。
ピアノのレッスンのタイプには
- 簡単な曲をたくさんこなす
- 難しい曲をじっくりこなす
という2つがあると思います。
私の習っていた先生はどちらかというと後者のタイプでした。
そのため,譜読みも曲が与えられた時にこなしていくだけで,全体的に自分の練習不足も相まって曲が進まず,モチベーションの維持もできておらず,義務感に駆られてレッスンに通っていた気がします。
弾きたい曲が選べない
ピアノのレッスンでは多くの場合,先生がレッスンの課題を生徒に与えます。
先生の中には正統なピアノレッスンを小さい頃から続けて音大などに進学してピアノの先生になったという方もいらっしゃると思います。
そうした先生は段階を踏んだ練習ということを意識されているかもしれません。
一方で,ピアノを習っている生徒がピアノの先生と同じ道を歩もうとしているのではないので,段階を踏んだ練習の形から外れても構わないと思います。(時々,これを認めない先生もいらっしゃるようです)
生徒側が努力をいとわないと感じることができればいいのですが,生徒のモチベーション維持のためには「成功体験」をさせてあげることが必要と思います。
当時の私を振り返ると自分の意思表示が足りなかったのだと思いますが,「この曲弾きたい!」という曲を弾かせてもらうことができず,あまり好きではない曲を課題として与えられていたこともありました。
曲も小学校3年生くらいからは見開き1ページの曲ではなくなったこともあり,譜読みも苦労した経験があります。(楽譜は大きいので実質それほど長い曲ではないのですが)
もちろん,弾きたい曲だけを弾いていたら今のようにピアノは弾けなかったと思いますが,時々弾きたい曲を弾かせてほしかったなと思うこともあります。
大人になってから過去に弾きたかった曲を弾くのは,まるで子どもの時に欲しかったものを大人買いしているような感覚です。
今思い返すと,レッスンで与えられた曲以外は弾いてはいけないような固定観念にとらわれていたことも原因かもしれません。
まとめ
ピアノのレッスンをしていく中で困った経験をまとめてみました。
全体的に私が過去に指導を受けていた先生へのコメントのようになってしまいましたが,ピアノのレッスンは自分が上手くなるためにしっかり利用していくことが大切だと思います。
1週間に1度やもう少し少ない頻度でピアノを習っている人もレッスンで自信を持って弾くことができるようになると,本番もその延長で取り組むことができるかもしれません。
人前で何か発表するということが苦手という人も,ピアノのレッスンは小さい範囲での発表の場と考えることができます。
こうした経験を場数として上達のきっかけにできると素晴らしいピアノ生活が待っているかもしれません。
過去にピアノを辞めてしまった人に向けて記事を書いているのでこちらも見ていただけると嬉しいです。
このブログではピアノの演奏や上達のための考え方のヒントもたくさん掲載しているので,よかったら他の記事も見ていただければと思います。
ゆきふり