ピアノに限らず様々な楽器で有名な練習曲集があると思います。
こうした練習曲集について皆さんは全曲弾いてみたことはありますか。
もし練習曲の初めの方しか弾いたことがない人はぜひ一通り弾いてみることをオススメします。
ハノンを弾いたことがある人へ 何番までやりましたか?
ピアノで言えば、「ハノン」「ツェルニー」「ピシュナ」「リトルピシュナ」「モシュコフスキー」「クラーマ=ビューロー」をはじめとした色々な練習曲集があります。
過去に曲を活かした練習曲について記事にしていますので、興味のある人は見ていただければと思います。
難しい練習曲集としては「ショパンのエチュード」「リストの超絶技巧練習曲」「ブラームスの51の練
習曲」などもありますので、練習曲も取り上げると様々なものがあります。
さて、ここで質問ですが、この記事を読んでくださっている人の中で、ハノンは何番まで弾いたことがあるでしょうか。
私が習っていたピアノの先生は1番から順番に弾いていき、1年かけて「10番まで」進みました。
皆さんは私よりも早いペースで弾いていったと思いますが、これを聞いてどのように感じたでしょうか。
私は当時先生に言われたままに練習していましたが、今思えば、10パターンの指の動かし方の勉強をしただけで、ピアノの総合的な演奏技術はあまり向上しなかったのではないかと思います。
成果が出れば楽しく感じる
練習曲というと音楽っぽくないとか、ただの作業ではないかと感じる人もいるのではないでしょうか。
私の周りでも練習曲が修行のように感じてしまうから辛いという人がいましたが、練習曲を楽しく取り組んでいる人ほどテクニックが身について上達するのが早かったという印象があります。
そうした人は練習曲で成果を感じられると楽しいと感じることから積極的に取り組んでいたようです。
効果が出るのが1年後と言われるとモチベーションも上がらず、練習曲をなかなか積極的に練習するモチベーションは上がりませんが、即効性を感じることができれば楽しくなります。
一気に上手くなれるような即効性の高い練習のためには何が必要になるでしょうか。
自分がやったことない練習や考え方を取り入れる
いつも同じことをしていると練習に慣れてしまったり、練習がマンネリ化したりするため、なかなか上達を感じるのは難しいかもしません。
例えば、料理をする場合、いつも同じメニューで同じ作り方をしていれば同じものは出来あがるかもしれませんが、他のおいしい料理を作ることはなかなか難しいと思います。
おいしい料理を作れる人は色々な料理の作り方や味の変え方などを知っていると思います。
ピアノや他の楽器でも同じように、練習曲でいつも同じジャンルの練習曲しか弾かない場合は、ある動きは身につくかもしれませんが、何か工夫して練習していない限り、あらゆる曲にできるようなテクニックはなかなか身につかないないと思います。
特に、「できなかったことができるようになった!」といったものは今までやったことがなかったことに挑戦すると比較的感じやすい感情ですので、これを利用してあげると練習曲の効果を感じやすく、同時にモチベーションも上がりやすくなると思います。
もし、ハノンなどの取り組んでいる練習曲があるのであれば、ぜひ開いたことのないページの曲や弾いたことのない練習曲を弾いてみることをオススメします。
いきなりは弾けないかもしれない(簡単に弾ける練習曲しか弾いてこなかった)
ハノンやリトルピシュナなどを全曲弾いたことがないという人でやったことない練習や開いたことのないページの曲を弾いて見ると「いきなり弾けない」ということが一つ目の壁だと思います。
逆に考えれば当然のことで、いきなり弾けてしまえばその練習曲を技術の向上のために弾く必要はありません。
本来、弾けないものを弾けるようにするために練習曲があるので、技術を身につけたいという人は「自分が弾いたことのない曲」について弾けるようにするということが大切だと思います。
例えば、ハノンのアルペジオを初めて弾くときに片手ずつ、1小節ずつなど細かい単位に分けて、ゆっくりのテンポで弾いていくというところからスタートする必要があります。
私はこのおかげて、今はスケール、アルペジオは苦もなく弾けるようになり、色々な曲で出てくるこれらの基本的なテクニックを比較的簡単にクリアできるようになりました。
最初から簡単に弾ける曲でステップアップしていくという方法もありますが,やったことのない動きができるようになるのが上達のコツの一つだと思います。
まとめ
今回は練習曲を最後まで一通り弾いてみるということを記事にしてみました。
弾いたことのない新しい技術を身につけることは上達につながります。
自分の強みだけを伸ばすのではなく,弱点をカバーしていくようなことができると早く上達ができるようになると思います。
また、練習曲を最後までやり通すことができるように努力ができるということは、憧れの難しい曲を譜読みする時にも役立ちますので、そうした譜読みや忍耐力を身につけるためにもまずは練習曲という低めのハードルから挑戦してみると良いかもしれません。
ゆきふり