初心者や子どもにおすすめの曲の紹介【真夜中の火祭り:平吉毅州】

ピアノ

真夜中の火祭り:平吉毅州

今回は子どもや初心者におすすめな曲として平吉毅州の「真夜中の火祭り」を紹介します。
「火祭り」というとファリャの作曲した「火祭りの踊り」が大変有名ですが,今回紹介する曲は「真夜中の火祭り」です。
この曲も発表会ですごく人気のある曲ですが,モシュコフスキーのタランテラよりも初心者が取り組みやすい曲と思います。

平吉毅州という作曲家について

どんな作曲家か?

日本の作曲家についてあまりよく知らないという人も多いと思いますが,山田耕作や滝廉太郎をはじめとした様々な作曲家は非常に美しい曲を作っています。

平吉毅州は1936年生まれのピアニストで1998年に61歳で生涯を終えています。
この生涯で美しいピアノ曲だけでなく,NHK全国学校音楽コンクールの中学校の部及び高等学校の部の課題曲も作曲されており,日本の音楽教育を担うという意味でも多大に貢献されています。
ピアノ曲集としては,子どものためのピアノ曲集として「虹のリズム」と「南の風」という2つが代表的です。

「真夜中の火祭り」はどんな曲か?

「真夜中の火祭り」は「虹のアルバム」の中に収録されている24番目の曲です。
後で曲を聴いていただけると分かりやすいですが,曲全体が6/8拍子のリズミカルな曲で動きのある右手や左手の動き表拍と裏拍が交互に出てくる左手の和音がすごく楽しい曲です。

曲の中では動きがはっきりしている部分も多いですが,「タイ」でつながった長い音符などで音楽の動きが変わる部分をどう表現するかもポイントになります。また,動きがある音も小さい音で美しく弾くことができればメリハリのついた演奏にもなるため,弾いていても聴いていても楽しい曲になります。

曲の難易度は?

この曲は初心者でも十分に取り組めると思います!
また,以前取り上げたモシュコフスキーのタランテラと同様に手が小さくても弾くことができるので,小中学生でも問題なく挑戦できます。
もちろん自分の持っている技術レベルによって弾けるまでにかかる時間は変わってきますが,曲が短く音の数が少ないので「譜読みが苦手」という人が挑戦しても挫折しにくいのではないかと思います。

一番細かい動きは16分音符の音階なので,技術的に難しいと感じる人はその音階が弾けるようにテンポ設定をすれば弾けるようになります。
「もっと速いテンポで弾けるようになりたい」と思う人はどんどん練習して音階を滑らかに速いテンポで弾けるようになると爽快な演奏ができるようになりますし,音階が弾けるようになると他の曲でも使える技術が総合的に磨かれます。

演奏動画

楽譜はこちら

楽譜は「こどものためのピアノ曲集 虹のリズム」としてカワイから出版されています。全部で25曲収録されています。
過去にねこふんじゃったSPECIALと言う記事を書いていますが,「虹のリズム」の中の「踏まれた猫の逆襲」というのはねこふんじゃったのパロディかなと思います。こちらもねこふんじゃったが聴こえてくるとても楽しい曲です!

中級者以上は曲の数をこなすためにも

子ども向けのピアノ曲集の中の曲ではありますが,「簡単な曲をたくさんこなす」ということをあまりしてこなかったという人は,この「虹のリズム」をはじめとした初心者向けの教本を買ってみて,挑戦してみることをおすすめします。
初見演奏が苦手という人はその訓練にもなりますし,色々な曲に触れることで自分のレパートリーとしている曲の表現の幅も広がります。
また何より,曲の数をある程度こなしていくと,本番の演奏に余裕が出るようになります。
こうした初心者向けや子ども向けの曲に積極的に取り組んでみると緊張する本番でも楽しんで豊かな演奏ができるようになると思います。もちろん発表会で弾いてもすごく聴き映えすると思います!

まとめ

今回は平吉毅州さんの作曲した虹のリズムの中の「真夜中の火祭り」を紹介しました。
非常に人気のある曲ですが,私がこの曲を知ったのもピアノを始めてかなり経った後でした。
習っている先生によってどのような曲を課題として与えられるか,どうやってピアノを上達するかは様々だと思います。
しかし,ピアノが上手い人の多くはこなしている曲数が多いという共通点はあります。
自分の生涯弾ける曲数は限られていますが,たくさんの名曲に触れて自分の理想の演奏ができるように,そして,理想の音楽の楽しみ方ができるように日々上達できればと思います。

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